目元がむくむと瞼(まぶた)が腫れぼったくなり、不機嫌で眠そうな目元になります。
目のむくみは寝起きに出ることが多いですが、お出かけ前の忙しい時間帯に、手間のかかるお手入れは難しいですよね。
目元ケア専用化粧品の「アイクリーム」は、手軽に目元のケアができるため人気ですが、目のむくみにも効果があるのでしょうか?
今回は目のむくみの原因と対策について、紹介します。
目次
目元のむくみの原因は?
「泣いた後に目が腫れる」という分かりやすいケースもあるものの、「朝起きたらなぜか目元がむくんでいた」という、原因が分かりにくい場合もあります。
目元がむくむ原因は何なのでしょうか?
そもそも、「むくみ」ってどんな状態?
「むくみ」とは、血液やリンパ液の循環が悪くなり、細胞のすき間などに余分な水分をため込んでいる状態です。
むくみの症状が特に出やすい部位は足で、これは重力の関係で、下半身に水分が溜まりやすいためです。
また足は心臓から遠いため、心臓のポンプ機能によって血液を循環させる力が弱いことも関係しています。
むくみの症状は足だけでなく、顔や目元にも出やすいです。
血液やリンパ液の循環が滞ると、水分と一緒に老廃物も溜まるため、むくんだ箇所は膨れて重く、疲れたような感覚になります。
「腫れ(はれ)」と「むくみ」はどう違う?
「むくみ」と似た症状に「腫れ」がありますが、これらは明確に区別できます。
腫れは原因に関係なく、「特定の部位がいつもより太くなっている状態」のことを指します。
指を火傷(やけど)したり、足を捻挫したことが原因で患部が膨らんでいる場合は、「むくんでいる」ではなく「腫れている」という表現が適切です。
一方でむくみは、先ほど紹介した通り「血液やリンパの流れが悪くなり、余分な水分が溜まっている状態」のことを指します。
水分が溜まって膨らんでいるので、「むくみ」は「腫れ」に含まれます。
お酒を飲み過ぎたら、翌日に顔がパンパンになっていた!なんて経験をした方も多いかもしれませんが、これは「むくみが原因で腫れている」ということになります。
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目元がむくむ原因は?
目元のむくみの原因には、以下のようなものがあります。
1.長時間の睡眠
デスクワークや立ち仕事をしていると足がむくんでくるように、長時間同じ体勢で寝ていると、目元がむくみやすくなります。
デスクワークや立ち仕事では、重力によって水分が足元に集まりますが、長時間横向きになっていると、今度は顔の方に水分が集まってきます。
休日などで長時間睡眠をとった際に、目元が重く感じるのはこのためです。
2.枕が低い、うつ伏せで寝た
普通に寝ていて目元がむくむことは、それほど多くありません。
もし毎朝のように目元のむくみに悩まされているなら、それは枕の高さの問題かもしれません。
就寝時に低すぎる枕を使っていると、頭の位置が低くなり、水分が顔に集まってきます。
またうつ伏せで寝ている間合いも同様で、顔の水分が目の周りに集まってくるため、目元がむくんでしまうのです。
3.塩分やアルコールの摂り過ぎ
塩分を多く摂り過ぎてしまうと、血液中の塩分濃度を調節するために血管の中の水分量が増え、それが外に染み出すことでむくみを引き起こします。
またアルコールには血管の透過性を高める働きがあり、摂り過ぎるとむくみの原因になります。
4.冷え、精神的なストレスなど
精神的なストレスによって自律神経が乱れると、血管が収縮します。
冷え性の人も同様に、血管が収縮して血液の流れが滞るため、水分や老廃物が溜まりやすくなります。
寝すぎは目元がむくむ原因になりますが、睡眠不足で疲れが取れない場合も、目元がむくみやすくなります。
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アイクリームで目元のむくみは取れないの?
目元がむくんでしまったら、できるだけ早く改善したいですよね。
目元のトータルケアができる化粧品として「アイクリーム」がありますが、目元のむくみにも効果はあるのでしょうか?
アイクリームってどんなもの?
アイクリームは、目元専用の化粧品です。
保湿効果のあるヒアルロン酸やセラミド、美肌を作るコラーゲンやエラスチン、ビタミンC誘導体などの成分が配合されています。
目元を乾燥から守り、ターンオーバーを促すことで、目のクマや小じわ、たるみを改善します。
2,000円程度で買えるものから、3万円以上する高価なものもあり、自分の目元の悩みに合ったアイクリームを選ぶことで、より効果を実感できます。
目元のむくみの改善効果は乏しい
アイクリームには、目元のむくみに直接効果のある(=細胞内の水分量を調節する)成分は、残念ながら含まれていません。
しかしアイクリームを塗ることに全く意味がないのかというと、実はそういう訳でもないのです。
アイクリームを目元に塗ることは、目元のマッサージに繋がります。
すると血行やリンパの流れが良くなり、溜まっていた水分を押し流すことができるため、結果的にむくみが改善するのです。
何もつけない状態で目元を強くこすると、皮膚が傷ついて余計に腫れてしまう場合があります。
またアイクリームをつけて目元をマッサージすれば、目元のクマや乾燥を予防にもなります。
目元のむくみ対策は、スキンケア以外で
上記の通り、「目元のむくみを改善するためのアイクリーム」というものはありません。
細胞内の水分量は、化粧品などの成分によって調整できるものではないため、アイクリームだけでなく、その他の化粧品にも同じことが言えるでしょう。
目元のむくみを解消するには、マッサージなどで目元の血行を改善することが重要です。
目元がむくんだ時の対処法については、この後詳しく紹介します。
目元がむくんだ時の対策は?
先ほども書いた通り、目元がむくみやすいのは朝起きた時です。
しかしアイクリームなどの化粧品では、むくみを改善できません。
忙しい朝の時間帯に、簡単に目元のむくみを取るにはどうすれば良いのでしょうか?
目元をマッサージする
目元のむくみを解消する最も簡単な方法は、目元のマッサージです。
鼻筋から目頭、目尻に沿って少し強めに指で押し、目尻まできたらこめかみの方に流します。
この時強くこすると、かえって目が腫れてしまう可能性もあるため、指で押す位置を少しずつ変えるようなイメージで行ってください。
また目元だけでなく、顔全体や首、肩のコリをほぐすのも重要です。
目元の血行やリンパの流れが良くなっても、その周りの流れが滞ったままでは、目元に溜まった水分や老廃物を上手く流すことができません。
目元が終わったら、顔全体、首筋、肩の順に、ストレッチやマッサージでほぐしていきましょう。
冷温タオルで、目元の血行を促す
目のむくみが中々取れない場合は、冷温タオルを使って目元の血行を促進しましょう。
皮膚を冷やす・温めるを繰り返すと、血管の収縮・拡張の変化が急に起こるため、滞っていた血液が一気に流れ出します。
初めに温かいタオルで5分ほど目元を温めたら、その後は1分おきに、冷たいタオルと温かいタオルを入れ替えます。
冷たいタオルを作る時は、水で濡らしたタオルを冷蔵庫で冷やしておくか、時間がなければ冷水で湿らせただけでも大丈夫です。
温かいタオルは少し熱めのお湯で湿らせるか、濡らしたタオルをラップで包み、電子レンジで加熱します。
目元がむくみやすい人は、冷たいタオルを冷蔵庫に作りするのも良いでしょう。
ただし衛生面を考えると、湿った状態のタオルを何日も冷蔵庫で保管するのはおすすめできません。
冷たいタオルを作り置きする場合は、前日の夜に仕込んでおく程度にしましょう。
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カリウムを摂取する
体内ではカリウムとナトリウムが、一定のバランスを保っています。
カリウムが不足すると、身体はナトリウムの濃度下げるために細胞内に水分を溜め込むため、むくみの原因となります。
カリウムが多く含まれる食品は、野菜や豆類、海藻類などです。
通常の食生活で不足しやすい栄養素ではないものの、むくみやすい人は積極的に摂取しましょう。
カリウムは食事だけでなく、サプリメントで摂取することも可能です。むくんでからではなく、むくみ予防として取り入れるのが効果的です。
また、むくみ対策専用のサプリメントも販売されているため、こちらを服用するのも良いでしょう。
ここまで、目元のむくみの原因と対策について見てきました。
アイクリームなどの化粧品は目元のむくみを解消する効果がありませんので、マッサージや冷温タオルを使ってケアするようにしましょう。
むくみ予防のために、カリウムを積極的に摂取するのもおすすめです。
- 「むくんでいる」とは、血液やリンパの流れが滞り、細胞が余分な水分をため込んでいる状態
- 長時間同じ体勢でいると、重力で水分が移動するため、むくみの原因になる
- 低すぎる枕やうつ伏せで寝ること、塩分の摂り過ぎやストレスは、目元のむくみの原因になる
- アイクリームには、目元のむくみに直接働きかける成分は含まれていない
- 目元がむくんだ時は、目元をマッサージしたり、カリウムを摂取すると良い