いつまでも若々しく!美肌を保つ食事のコツは?

美肌を保つ食事

極端なダイエットをすると肌がカサカサになるように、肌のトラブルに「食事」が関係していることは少なくありません。

熱心にスキンケアしても、食生活が乱れていると成果は上がりません。

 
今回は、若く美しい肌を保つ食事のコツについて解説します。

美肌と内臓の関係

「肌は内臓の鏡」と言われるくらい、内臓の不調は肌に現れます。

内臓の働きの中でも、とくに肌に関係が深いものとは何でしょうか?

腸内環境と美肌

食事の栄養のほとんどは腸で吸収されて、血液に取り込まれます。この腸の働きを左右しているのが、乳酸菌などの腸内細菌です。

「腸内環境が良い」というのは、多くの種類の腸内細菌がバランスを保っている状態を指します。

 
腸内環境を悪くする食事をしていると、栄養が上手く吸収されず、腸の働きも不調になります。

ここに注意
便秘は腸内環境が悪化しているサインで、便秘によって発生したガスの有毒成分が血液に採り込まれると、ニキビや吹き出物の原因になります。

肝臓の解毒作用とは?

小腸で栄養を吸収した血液はまず肝臓に運ばれて、栄養分は体の各細胞が使える形に代謝されます。

その時同時に行われるのが、栄養に混じって運ばれた有毒成分の「解毒」です。

 
肝臓の働きが弱ると有毒成分が解毒されずに、血液に乗って全身に運ばれ、肌にもさまざまな悪影響を及ぼします。

アルコールや薬もある意味で「毒物」なので、肝臓の解毒作用が低下すると、二日酔いになったり、薬が効きすぎることになります。

肌に栄養を運ぶ血管

肌の細胞に栄養を運ぶ血管は、「血管の若さが肌の若さ」と言われるくらい肌と密接な関係にあります。

血行の悪い状態が続くと、皮下の毛細血管の数そのものが減ってきます。

 
そうなると肌の血色が悪くなるのはもちろん、栄養も水分も供給不足になり、肌は健康や美しさを保つことができません。

美肌を守るためには、「血管を老化させない食事」にも配慮しなければなりません

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胃と肌の関係

緊張すると顔が青ざめて胃が痛くなるなど、胃の調子と肌の調子にも密接な関係があります。

これは自律神経のバランスの変化が、胃と肌に影響を与えやすいからです。

 
胃と肌はどちらもストレスの影響を受けやすいのが特徴で、ストレスは自律神経のバランスを崩す原因になります。

胃の調子が悪いときはストレスが貯まっている可能性があり、そのストレスは肌にも影響を与えるので注意が必要です。

美肌を作る食品

食事を「内側からの肌のケア」と考えた場合、 特にどんな食品(栄養素)が不足しないように気を付けるべきなのでしょうか?

美肌の基本になる栄養素

タンパク質

表皮も真皮層も皮下組織もタンパク質が主な材料です。

美肌に欠かせないコラーゲンも、タンパク質を摂ることで体内で合成されます。

ビタミンB群

代謝活動に必須のビタミンB群が不足すると、肌も健康を守れません。

ビタミンB群は肌と粘膜を丈夫にするビタミンと言われています。ビタミンB群は肉や魚に豊富に組まれています。

抗酸化食品

肌の酸化(老化)を防ぐために必要なのが、抗酸化作用がある、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどの栄養素です。

ポリフェノールは植物が紫外線から体を守るために作る成分で、果物や野菜に多く含まれています。

内臓の調子を整える食品

美肌を保つために、内臓を元気にする栄養素も積極的に摂り入れましょう。

腸内環境を整える食品

腸内環境を整えるために必要な栄養素は、腸内細菌の餌になる「食物繊維」と、善玉菌を増やす「発酵食品」です。

食物繊維には便秘を予防して、腸内を掃除する働きもあります。

 
食物繊維は、野菜、イモ類、豆類、海藻、キノコなどに多く含まれています。

腸内環境を整える発酵食品には、ヨーグルト、チーズ、味噌、納豆などがあります。

肝臓を元気にする食品

肝臓の解毒作用を高める栄養素として知られているのは、シジミやカキなどに含まれる「オルチニン」と「タウリン」です。

ビタミンB群、ビタミンCにも解毒作用を促進する働きがあります。

血行を良くする食品

青魚に含まれるDHAとEPAは、血液をサラサラにして血行を改善します。

納豆やタマネギ、ナッツ類に豊富に含まれるビタミンEも血行を良くする働きがあります。

 
レバーや卵黄などに含まれる「鉄分」は、血液中で酸素を運ぶ働きをしているヘモグロビンを作るのに欠かせない成分です。

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自律神経を整える食品

カルシウムには、イライラを取り除き自律神経を安定させる作用があります。

またビタミンCは、ストレスへの抵抗力を高める副腎皮質ホルモンの合成を促進します。

肌トラブルの改善に役立つ食品

肌荒れ

肌を丈夫にするビタミンB群の摂取で、肌荒れを予防・改善することができます。

先ほど触れた「腸内環境を整える食品」も、肌荒れの改善に役立ちます。

ニキビ

ターンオーバーを促進するビタミンAを摂ることで、ニキビができにくくなります。

「亜鉛」もターンオーバーの正常化に必要なミネラルです。特にレバーや卵黄は、ビタミンAも亜鉛も豊富に含む食品です。

乾燥肌

血行改善が乾燥肌の改善に役立ちます。

青魚のDHAとEPA、ビタミンE、納豆、タマネギなどを積極的に食べましょう。

肌に悪い食品はあるの?

炭水化物の摂りすぎは「肌の糖化」を促進して老化を早めます。

糖化とは、タンパク質が酸化した糖と結合することで、肌が糖化すると黄色くすんだ色になり、本来の機能や美しさが失われます。

 
揚げ物やポテトチップスなどの脂肪分が酸化すると「酸化脂質」なります。

脂肪は酸化すると風味が悪くなるだけでなく、体内では毒素として作用し、肌荒れや吹き出物の原因になることがあります。

美肌を作る食べ方


食事は、含まれる栄養素だけでなく、食べ方も大切です。肌に良い食事の仕方とはどんなものでしょうか?

朝食と肌の関係

食事前の絶食時間が一番長いのが朝食なので、朝食を抜いたり、簡単にしすぎると肌にも悪影響があります。

また朝食を摂ることで脳は完全な覚醒モードに入るので、1日の生理的なリズムを作る上でも朝食は重要です。

朝・昼・晩の炭水化物の摂り方

朝食では、ご飯やパンなどの炭水化物をいちばん必要とします。

炭水化物を朝にしっかりと摂取することで、日中に必要なエネルギー源となり、身体に蓄積しづらくなります。

 
炭水化物は朝に多めに摂り、昼→夜と少なくしていくのが、身体の要求に合っていると共に、食べ過ぎを防ぐ賢い食べ方です。

タンパク質はいつ食べるのが効果的?

タンパク質は脂肪のように貯蔵が効かないので、毎食で適量ずつ摂取するのが理想的です。

タンパク質は消化器官でアミノ酸に分解されてから、人の身体に必要なたんぱく質に再合成されます。

MEMO
先ほど触れたように、美肌に必要なコラーゲンもすべて体内でアミノ酸から合成されるので、コラーゲン食品ばかりを特に意識して食べる必要はありません。

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夜遅い食事は美肌の大敵

夕食の時間が遅く、布団に入る時も血糖値が高いと、睡眠中に分泌される「成長ホルモン」が抑制されます。

成長ホルモンは、ダメージを受けた組織の修復に欠かせない物質なので、その分泌が抑制されると肌の疲れやダメージも修復されません。

 
「美人は夜作られる」ためには成長ホルモンが必要なのです。

布団に入る3時間前には夕食を終え、その後は甘いものを食べるのは控えるようにしましょう。

 
「腹の身の内」は食べ過ぎを戒(いまし)める言葉ですが、美肌を目指す女性は「肌も身の内」と思って、食事に気を配ることが大切です。

 

この記事のまとめ

  • 美肌を作るためには内臓の働きが重要
  • 腸内環境を良くし、肝臓の解毒作用を高めよう
  • 内臓を元気にする食品を積極的に食べよう
  • 欠乏すると肌トラブルをまねく栄養素に注意しよう
  • 朝食をしっかり取り、夕食は睡眠の3時間前に済まそう